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原研東海研究所原子炉施設の変更に係る安全性について



 原子力委員会では、内閣総理大臣から、日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の変更(JRR-4の変更)に係る安全性について41年1月20日付をもって諮問があり、原子炉安全専門審査会で審査を行なってきたが、次のように安全上支障がない旨答申した。

日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の
変更に係る安全性について(JRR-4の変更)(答申)

(昭和41年3月17日付)

 日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の変更(JRR-4の変更)に係る安全性に関し、同研究所が提出した「JRR-4原子炉施設の一部変更に関する書類」(昭和41年1月13日付書類および3月12日付訂正書類)に基づいて審査した結果、別添の原子炉安全専門審査会の安全性に関する報告書のとおり安全上支障がないものと認める。

〔別添〕

原子炉安全専門審査会の報告

(昭和41年3月14日付)

Ⅰ 審査結果

 日本原子力研究所東海研究所原子炉施設の変更(JRR-4の変更)に係る安全性に関し、同研究所が提出した「JRR-4原子炉施設の一部変更に関する書類」(昭和41年1月13日付および昭和41年3月12日付をもって訂正)に基づいて審査した結果、同施設の変更に関する安全性は十分確保しうるものと認める。

Ⅱ 変更事項
(1)熱出力を2,500kWに変更すること(従来1,000kW、短時間最大3,000kW)、ならびに炉心出口における1次冷却水平均温度の制限値を55℃(従来33℃、短時間最大39℃)とすること。

(2)炉心タンク上面の温水層の形成を省略すること。

(3)粗調整安全棒、微調整安全棒および後備安全棒の反応度抑制効果に関する制限値を変更すること。
Ⅲ 審査内容
(1)については、熱出力2,500kWにおいて、炉心構成冷却条件等の前提条件をきびしくとって検討した結果、安全上支障ないと認める。

(2)については、炉心上面における実験、観測等の不便をさけるためのものであるが、2,500kW運転時における炉心ブリッジ上の線量率は小さく、温水層を形成しなくても放射線防護上支障ないと認める。

(3)については、制御設備自体の変更ではなく、炉心組替え等により反応度抑制効果が変化することを考慮してその制限値を多少緩和するものであるが、変更値に基づいて原子炉の動特性等を検討した結果、安全上支障ないと認める。
Ⅳ 審査経過
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