原子力局

米国原子力潜水艦寄港に伴う放射能測定分析結果


 米国原子力潜水艦寄港に伴う佐世保、横須賀両港の事前調査および定期調査において、海上保安庁、水産庁等の調査員延約300人で採取した海水、海底土および海産生物合計約380試料の測定分析等がほぼ終了し約3,200個にわたる測定分析値が得られた。
 これらの測定分析値からみれば、佐世保港における環境放射能には、原子力潜水艦入港に起因する放射能の影響は認められていない。
 以上の調査結果の概要をとりまとめると次のとおりである。

1.測定分析件数
 横須賀、佐世保両港において採取したサンプルにつき得られた測定分析値の数は次のとおりである。

(1)佐世保港(事前調査)

(2)佐世保港定期調査(出港後の調査)

(3)横須賀港(事前調査および定期調査計)

(4)佐世保、横須賀両港計


2.分析核種
 佐世保、横須賀両港において採取したサンプルにつき分析を行なった核種は次のとおりである。

(1)化学分析
 Ru106、Mn54、Zn65、Co60、Fe55+59、Cr51、K40、Sr90、Cs137、Ce144

(2)機器分析Ru106、Mn54、Zn65、Co60

(注)従来の一般の放射能調査で実施している核種分析は、主としてSr90およびCs137である。

3.担当機関

(1)空間および海水中γ線量測定
 国立公衆衛生院、海上保安庁

(2)海水、海底土の採取および全β測定
 海上保安庁水路部

(3)海産生物の採取および全β測定(佐世保)
 水産庁西海区水産研究所

(4)同上(横須賀)水産庁東海区水産研究所

(5)海水、海底土、海産生物の化学分析
 分析化学研究所

(6)同上の機器分析 国立公衆衛生院

4.現地調査時期

(1)佐世保港第1回事前調査 
         自39.9.24 至39.10.1
(2) 〃  第2回 〃 
         自39.10.10 至39.10.17
(3) 〃  追加 〃 
         自39.10.30 至39.10.30
(4) 〃  第1回定期調査
         自39.11.15 至39.11.21
(5)横須賀港第1回事前調査
          自39.9.30 至39.10.6
(6) 〃  第2回 〃
         自39.10.19 至39.10.25
(7) 〃  第1回定期調査
         自39.12.9 至39.12.17

(注)原子力潜水艦は39年11月12日に佐世保港に入港し39年11月14日に出港した。

5.測定分析値
 以上の3,232個にわたる測定分析結果、その他を要約すると別表のとおりである。


 原子力潜水艦寄港に伴う放射能測定結果

 全放射能測定結果



化学分析結果



機器分析結果




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