第3回原子力平和利用に関する国際会議は、国際連合の主催により、昭和39年8月31日から9月9日までスイスのジュネーブにおいて開催されることになっているが、わが国も同会議参加について種々準備をすすめている。
同会議のGeneral Session 提出論文については、11月6日の原子力委員会定例会議において別記1のとおり作成を行なう旨決定された。
また、同会議のTechnical Session 提出論文については、11月30日を締切期日として国内各方面から公募したところ、同日までに80篇の論文アブストラクトが提出された。そこで、11月27日の原子力委員会定例会議において別記2のとおり論文選考委員が決定され、これらの選考委員により同会議のTechnical Sessionにわが国から提出される論文が選考されることになった。
〔別記1〕
1.Session B
“新しい経済的データ;将来におけるエネルギー需要およびこの需要をみたす原子力発電の役割”
原子力委員会が論文を提出することとし、原子力局がその作成にあたる。
2.Session C
“原子炉プロジェクトにおける国際協力(大きな共同施設の建設を含む)”
わが国からは、論文は提出しない。
3.Session D
“研究炉”
原子力学会に論文作成のとりまとめを依頼することとする。
4.Session E
“制御核融合”
日本学術会議の核融合特別委員会に作成のとりまとめを依頼することとする。
5.Session F
“理化学におけるアイソトープおよび放射線源の利用について”
木村健二郎氏に論文作成のとりまとめを依頼することとする。
6.Session G
“生物科学におけるアイソトープおよび放射線源の利用;放射線生物学”
日本放射性同位元素協会に論文作成のとりまとめを依頼することとする。
〔別記2〕
General Session
Session A 開会
〃 B 新しい経済的データ将来におけるエネルギー需要およびこの需要をみた
す原子力発電の役割
〃 C 原子炉プロジェクトにおける国際協力(大きな共同施設の建設を含む)
〃 D 研究炉
〃 E 制御核融合
〃 F 理化学におけるアイソトープおよび放射線源の利用
〃 G 生物科学におけるアイソトープおよび放射線源の利用;放射線生物学
〃 H 閉会
Technical Session
1 部
Session 1.1、1.2、
1.3、1.4、動力炉
〃 1.5 現在の発送電系統内への原子力発電の統合、経済的技術的概観
〃 1.6 直接発電(宇宙用およびその他の用途のアイソトープ動力源を含む)
〃 1.7 熱源としての原子炉
〃 1.8 高中性子束および超高中性子束原子炉ならびに実験炉
〃 1.9 動力炉の基礎技術
2 部
Session 2.1、2.2、燃料体の製造
〃 2.3 照射挙動、液体燃料およびその容器
〃 2.4 腐食の研究、燃料体の非破壊検査
〃 2.5 燃料サイクルの経済
〃 2.6、2.7 燃料再処理
〃 2.8 原子炉材料
〃 2.9、2.10ウランおよびトリウムの需要に関連した備蓄ならびに将来の開発
および探鉱
3 部
Session 3.1 炉物理における新しい発表
〃 3.2 原子炉運転の研究
〃 3.3 原子炉の力学 制御の原理と系統
〃 3.4 原子炉の安全性;立地および格納;原子炉の試験
Session 3.5 化学処理プラントの安全性;燃料の輸送
〃 3.6 原子力についての安全性研究
〃 3.7 高放射線地域および放射能汚染下における救助およびサルページ;
原子炉の大規模な利用による環境上の問題
〃 3.8 放射性廃棄物処理
〃 3.9 アイソトープ分離
〃 3.10 その他の原子力の新しい応用