原子力委員会

プルトニウム専門部会の設置について


(昭和38年4月24日原子力委員会決定)

 設置理由

 原子力委員会は、プルトニウム燃料の研究開発がわが国原子力平和利用の推進にきわめて重要な意義を有することにかんがみ、さきに原子力開発利用長期計画においてこれを日本原子力研究所と原子燃料公社との共同研究体制を中心にすすめるべきプロジェクト研究とし、その推進に努めてきた。
 その後、原子力委員会はさらに、この研究開発をより具体的に推進するための指針を得ることを目的として、昨秋、プルトニウム調査団を米国に派遣したが、最近に至って同調査団の報告が提出されるなど、この問題について具体的な検討を行なうべき機が熟してきたと考える。
 よって、プルトニウムの熱中性子炉または高速中性子炉の燃料としての利用計画の策定に資するため、プルトニウム専門部会を設置する。

2 諮問事項
 原子力発電の開発に伴い生成するプルトニウムの核燃料としての利用に関する計画策定に必要な事項

3 審議事項
(1)プルトニウムの熱中性子炉燃料としての利用に関する考え方
(2)プルトニウムの高速中性子増殖炉燃料としての利用に関する考え方
(3)プルトニウムに関する研究開発の方向とその実施方法

4 審議に当たっての前提条件
(1)再処理施設については、0.7〜1トン/日規模のものが前期10年の末期までには稼働することとする。
(2)プルトニウムに関する研究開発は、原子燃料公社および日本原子力研究所の共同研究体制のもとに関連機関の協力によって、これを行なうこととする。

5 設置時期 昭和38年5月