1962年度IAEA技術援助の一環として、今度、英国ウィンズケール研究所保健安全部長Ｈ．Howells氏が来日した。同氏は昨年わが国がIAEAに対して申し入れた「原子炉事故時の環境に対する対策」についての専門家としてIAEAから派遣されたものである。

　Howells氏は５月13日から２週間にわたり、原子力委員会、同原子炉安全審査会、同原子炉安全基準専門部会、原子力局、原子力研究所、原子力産業会議、原子力発電会社等のわが国の関係者と原子炉事故時に必要な防護対策等について懇談、討議を行なったが、同氏との懇談、討議はわが国の本分野での今後の進展に大いに役立つものと期待される。

Ｈ．Howells氏略歴

　1939年ウェールズ大学物理学科卒業、その後同大学物理研究所勤務。1953年英国原子力公社職員となり、ウィンズケールの保健物理担当。1957年同所１号炉の事故の際、保健物理部長として同所内外の放射能管理措置の責任者となる。現在、ウィンズケールおよびコールダーホールの保健安全担当者。