日本原子力事業（株）の臨界実験装置の設置について昭和37年２月20日内閣総理大臣あて、許可申請があり、２月21日原子炉安全専門審査会に諮問し、第７部会が設定され、審査を開始することとなった。その計画の概要は次の通りである。

１．臨界実験装置の使用目的
　動力用原子炉ならびにその燃料要素等の原子炉物理実験を行なう。

２．臨界実験装置の型式、熱出力、燃料、基数
　型　式　低濃縮ウラン軽水減速非均質型

　熱出力　連続最大200Ｗ

３．臨界実験装置の設置場所
　名　称　日本原子力事業（株）　NAIG　総合研究所

　所在地　神奈川県川崎市末広町250番地

４．建設計画
　工事工程は着工してから約９ヵ月で建設を終了する予定である。これと並行して米国から二酸化ウランを入手し、国内で成形加工して、設置許可後約９ヵ月で運転を開始する予定である。

５．資金計画
　所要資金は総工費約１億8,000万円で、その調達については昭和36年12月払込の増資分５億の内よりこれにあてる計画である。