JRR-2の性能検査

1.検査実施時期

JRR-2の性能検査は、原子炉の設置、運転等に関する規則(以下「規則」という。)第3条の8の規定に基づき、①原子炉が臨界に達するとき(35.8.9-10.1)および②熱出力が最大使用熱出力(1,000kW)に達するとき(36.4.20-21)の2段階において実施した。

2.検査事項および検査の結果

(1)臨界に達するとき

(検査事項)
①原子炉の停止装置、崩壊熱除去装置および非常用動力源、非常用制御電源、安全弁、非常用閉鎖装置その他の非常用安全装置の作動状況の確認
②連動装置および警報装置の作動状況の確認
③制御系の反応度抑制効果の値の確認
④原子炉の内蔵する過剰反応の値の確認

(検査結果)
 以上の各項目につき検査を実施したところ、それぞれ規則第3条の10第1号から第4号までの性能の技術上の基準に適合しているものと認められた。

(2)最大使用熱出力に達するとき

(検査事項)
①原子炉本体の1次冷却材の出口温度の飽和値の確認
②放射線管理をとくに必要とする場所の放射線量率および放射性物質の濃度の確認

(検査結果)
 以上の2項目について検査を行なうため、熱出力1,000kWで24時間運転を行なったところ、①については、規則第3条の10第5号の基準に適合するものと認められる。
 ②については、炉室、ポンプ室、ファン室等において測定を行なったが、規則第3条の10第6号の基準に適合しているものと認められた。

(3)上記のとおり、JRR-2の性能は、規則第3条の10号の技術上の基準に適合するものであるので、同原子炉の性能検査は、合格と認め、規則第3条の9の規定に基づき36年7月8日付で検査合格証(最大使用熱出力1,000kW)を交付した。