放医研、養成訓練計画実施

第1回放射線防護短期課程研修生募集


 放射線医学総合研究所では、科学技術庁設置法第19条の設置目的第3項の「放射線による人体の障害の予防、診断及び治療並びに放射線の医学的利用に関する技術者の養成訓練を行うこと」に基づき、かねてから養成訓練計画を検討中であったが、34年度予算としてこれに要する経費約11,000千円が計上され、養成訓練部が設置された。部長は当初、所長兼務であったが、さる10月10日付をもって伊沢正実化学研究部長の兼務が発令され、さらに指導室長として鈴木正環境衛生第2研究室長の兼務も発令された。 (教務室長は若林一夫)

 放医研における技術者の養成訓練は、以上の設置目的から考えて、

 1)放射線障害防止関係
 2)放射線障害臨床関係
 3)放射線の医学的利用関係

の三つのコースが予想されたが、 34年度は施設、設備および研究所の人的構成等を勘案して、放射線障害防止関係のコースが適当と考えられ、上述のごとき人的構成をもって養成訓練実施計画の検討に入ったものである。この検討の結果、今回下記のような募集要綱を関係各方面に発送、11月末日を期限として、第1回放射線防護短期研修課程の研修生募集を開始した。また一方、現在さらにカリキュラム編成等、全所を挙げて明春1月開講を期して諸般の準備をすすめている。

第1回放射線防護短期課程研修生募集要綱

(1)目   的
 本課程は現に放射線防護の業務に従事し、または将来従事しようとする者に対し放射線防護に必要な物理学、化学、生物学および医学の基礎知識を与えるとともに、実務上必要な技術を訓練することを目的とする。

(2)講義科目


(3)期  間
 昭年35年1月25日(月)から3月19日(土)まで

(4)募集人員
   30 名

(5)資   格
 旧専門学校または短期大学の理科系統の学科を卒業したもの、またはこれと同等以上の学力を有するものであって、放射線防護の業務に従事しまたはしようとする者。

(6)手   続
 研修を受けようとする者は、当所規定の申込書に必要事項を記載のうえ、最終学校の卒業証明書または卒業認定書をそえ、11月末日までに放射線医学総合研究所長あて(養成訓練部気付)に提出(郵送または持参)すること。

(7)研修生の選考および決定通知
 研修生は前項の提出書類により選考委員会で審査の上決定し本人に通知する。ただし研修に際し特に不適当と認めた場合は研修の許可を取り消すことがある。

(8)修了証書の交付
 所定の課程を修了したものに対して修了証書を交付する。

(9)経   費
 研修費(主要教材費,実習費、宿泊所宿泊費)は本研究所が負担する。

 見学に要する運賃実費および食費、諸雑費は白己負担とする。研修生の自己負担額はおおむね下記のとおりとする。

(イ)見学費  日本原子力研究所ほか2ヵ所   1,000円程度  
(ロ)食 費 食事は本研究所内食堂を利用する場合 1ヵ月の食費  4,500円 〃
(ハ)諸雑費  宿泊所を利用する場合   1ヵ月 2,000円 〃

(10)そ の 他

(イ)宿 泊 所 希望者は所定の手続きにより宿泊所を利用することができる。 (宿泊所の所在地は本研究所構内)
(ロ)必要持参品 研修に必要な文具類、計算尺、実験衣、スリッパ、印鑑等、宿泊所を利用する者は、以上のほか寝具、洗面具、身の廻り品、健康保険証

千葉市黒砂町250番地 
放射線医学総合研究所
養 成 訓 練 部  
電話千葉( 2 )6171番 

※手続書類は当所養成訓練部あて申し込むこと。