原子力船専門部会への諮問

研究対象とする船種、船型、炉の選定

 原子力船専門部会は、昭和32年10月25日開催の第42回原子力委員会定例会議において原子力船開発の基本方針の検討を当面の目的としてその設置が決定され、最初の議題として「原子力船開発のための研究題目およびその方法の検討」が同年11月29日開催の第46回原子力委員会定例会議において決定された。これにもとづき第1回部会が同年12月9日開催されて以来、合計7回にわたって審議された結果、次真のような報告書が作成された。すなわちこの報告書においては、原子力船の研究にあたっては、陸上の発電炉とは異なった特殊性を有する動力炉の開発と、原子力船の運航、安全等について特別の研究を心要とし、その方法としては、実験船の設計、建造、運航を通じて具体的な研究を行うことが必要であるとしている。

 この報告書と専門部会の経過を勘案して、原子力委員会では33年12月10日開催の第46回定例会議において原子力船専門部会に「原子力船開発研究の対象として適当な船種、船型および炉の選定」を諮問することを決定し、12日山県部会長あて正式に諮問を行った。