第2回原子力平和利用国際会議の内容
1955年12月、国連総会は、第2回原子力平和利用国際会議が2〜3年の間に開催されることを勧告した。この決議に従って開催準備が進められていた第2回原子力平和利用国際会議は、きたる9月1日から13日まで国連主催のもとに、ジュネーブのパレ・デ・ナシオンで開かれる。同会議には国際連合ならびに専門機関に加盟する世界69ヵ国から総数6,000人が参加し、2,325編の研究論文が提出される。わが国からも別項のとおり、湯川秀樹博士を首席とする政府代表2名、顧問35名、随員15名が参加し、54編の論文が発表されることになっている。
第1回会議が収めた予想以上の大きな成果とその後の世界の原子力平和利用の急速な進展ぶりから、第2回会議は前回にくらべて、参加人員数で4倍、提出論文数では2倍以上に激増しており、その盛況が予想されるとともに、第1回会議以上の大きな科学技術上の成果と意義が期待されている。
日本側参加の概要
わが国では、1957年6月24日付のハマーショルド国連事務総長からの招請状にもとづく第2回原子力平和利用国際会議の参加については,その後原子力委員会,外務省、原子力産業会議等を中心として、論文の推薦、政府代表をはじめ出席者の人選を進めてきた。
提出論文については、すでに今年はじめその推薦を終り（Vol 3.No.3参照）、またわが国から出席する代表団も8月5日の閣議で正式に決定し、即日発令された。
第2回原子力平和利用国際会議代表団名簿
氏 名 所 属
代表 湯川 秀樹 京都大学教授
石川 一郎 原子力委員会委員
顧問 佐藤 正二 在ジュネーブ総領事
沢田 昌雄 大阪大学教授
牧島 象二 東京大学教授
神田 英蔵 東北大学教授
竹内 栄 東北大学教授
片山 信夫 東京大学教授
檜山 義夫 東京大学教授
宮川 正 東京大学教授
高木 豊 東京工業大学教授
日本原子力研究所主任研究員
宮本 梧楼 東京大学教授
橋口 隆吉 東京大学教授
高橋 喜久雄 東京大学助教授
向坊 隆 東京大学助教授
中村 誠太郎 東京大学助教授
大島 恵一 東京大学助教授
日本原子力研究所副主任研究員
大槻 昭一郎 名古屋大学講師
石上 英昭 東京医科歯科大学助手
山田 太三郎 電気試験所電力部長
（以下五十音順）
石川 潔 東京芝浦電気常務
上野 景平 同仁薬化学研究所長
内ヶ崎 贇五郎 東北電力社長
大富 真 富士電機製造常務
大西 定彦 日立製作所副社長
川崎 正之 日本原子力研究所主任研究員
北川 一栄 住友電気工業社長
杉本 朝雄 日本原子力研究所理事
関 義長 三菱原子力工業社長
高橋 幸三郎 原子燃料公社理事長
竹内 誠一 大阪商船取締役
豊田 利幸 立教大学教授
中尾 常世 八幡製鉄技術部研究室長
野本 明 中央大学教授
藤波 収 北海道電力社長
宮川 竹馬 四国電力社長
山崎 文男 日本原子力研究所参与
随員 亘理 信一 科学技術庁原子力局料学調査官
工藤 誠爾 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部一等書記官
松井 佐七郎 在オーストリア大使館一等書記官
石田 久恒 外務事務官
稲田 繁 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部一等書記官
村田 浩 在連合王国大使館一等書記官
小宅 庸夫 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部外交官補
（以下五十音順）
今井 良雄 日本原子力発電技術部計画課副長
篠田 慎吾 日立製作所多賀工場計器部精器設計課長
豊田 正敏 日本原子力発電技術部技術課副長
夏目 晴夫 日本原子力研究所研究員
野村 顕雄 日本原子力発電建設部機械課長
武谷 清昭 日本原子力研究所副主任研究員
森 一久 日本原子力産業会議調査部調査課長
吉岡 俊男 日本原子力発電技術部長
オブザーバー
小金 義照 （自民党）
秋田 大助 （ 〃 ）
菅野 和太郎 （ 〃 ）
岡 良一 （社会党）
岡本 隆一 （ 〃 ）
（以上国会議員）
宗宮 尚行 東京大学名誉教授
井上 啓次郎 科学技術庁科学調査官
梶崎 千代利 名古屋工業技術試験所第四部長
浜田 秀則 日立製作所中央研究所副所長
西堀 清美 東京芝浦電気X線技術課長
（以上アイソトープ工業利用専門視察団員）
先原 強祐 東北電力嘱託
桑島 謙臣 関西電力原子力部
穴原 良司 富士電機製造原子力課
由利 達雄 日本原子力産業会議嘱託
加藤 庄六 日商東京支社原子力部
田宮 茂文 総理府技官
野沢 和久 原子燃料公社探鉱部地質課
会議の分担
