技術導入によるウラン製錬技術の開発について


 原子力委員会では海外からの技術導入によるウラン製錬技術の開発について検討を加えていたが、7月25日次のとおり発表した。
 わが国において生産されるウランの本格的な需要は数年後はじめて発生するものであり、その後においてもなお数年の間はその需要量が多数の製錬工場の稼働を必要とするほど多量になる見込みはない。しかも国際的に規制の対象となるウラン原料の入手の見通し、わが国将来における製錬事業のあり方等について、なお検討を要するものがあるので、民間における製錬事業の企業化に直結する製錬技術の導入も当分の間は差し控えることが適当であろう。
 しかしながら、製錬技術は将来における必要にそなえてできるだけすみやかに研究を進めておく必要があるので、国内における試験研究を促進することはもちろん、場合によっては海外からウラン製錬に関する技術情報を導入することが必要であると考える。