原子力委員会の第4代目の委員長として国務大臣三木武夫氏が就任し、米英両国との原子力一般協定調印後の新しい情勢にあたることとなった。専門部会も新たな構想のもとに9の部会に整備されたことはすでに紹介したとおりであるが、担当の委員、課、幹事も決定し、専門事項の審議にあたっている。さらに本号では日米、日英両原子力協定の内容についてその概要の解説を掲載した。
第28回総選挙による新内閣の成立にともない正力原子力委員長の後任として三木武夫氏が就任した。
原子力委員会の新組織は次のとおりである。
委員長 三 木 武 夫
国務大臣、経済企画庁長官、科学技術庁長官
委 員 石 川 一 郎
常勤、任期 昭和33年12月31日まで
委 員 有 沢 広 巳
常勤、任期 昭和35年6月30日まで
委 員 兼重寛九郎
非常勤、任期 昭和33年12月31日まで
東大教授、日本学術会議会長
委 員 菊 池 正 士
非常勤、任期 昭和35年6月30日まで
東大教授、原子核研究所長兼宇宙線観測所長
〔参 考〕
原子力委員会設置法抜粋(昭和30年12月19日法律第188号、改正 昭和31年3月31日法律第49号)
(委員長)
第7条 委員長は、科学技術庁長官たる国務大臣をもってあてる。(第2項以下略)
三木武夫新委員長略歴
衆議院議員 徳島県(全県1区)選出
本籍 徳島県板野郡土成町吉田
生年月日 明治40年3月17日
昭和10. 6 アメリカン大学卒
12. 3 明治大学法学部卒
4.30 衆議院議員当選(第20回総選挙)
17. 4.30 〃 (第21回総選挙)
21. 4.10 〃 (第22回総選挙)
22. 4.25 〃 (第23回総選挙)
6. 1 国務大臣、逓信大臣
23. 3.30 国務大臣退任
4 国民協同党委員長
24. 1.23 衆議院議員当選(第24回総選挙)
25. 4. 国民協同党最高委員
26. 4 同党幹事長
27. 2 改進党幹事長
10. 1 衆議院議員当選(第25回総選挙)
28. 2 改進党顧問
4.15 衆議院議員当選(第26回総選挙)
29.11 日本民主党顧問
12.10 国務大臣、運輸大臣(第1次鳩山内閣)
30. 2.27 衆議院議員当選(第27回総選挙)
3.19 国務大臣、運輸大臣(第2次鳩山内閣)
11.22 第3次鳩山内閣成立により国務大臣退任
33. 5 衆議院議員当選(第28回総選挙)
6.12 国務大臣、経済企画庁長官、科学技術庁長官、原子力委員会委員長
6月20日(金)に開催された原子力委員会の第24回定例会議は三木新委員長を迎えて、原子力委員会の議事運営規則、従来の審議経過ならびに懸案事項について総括的な説明が行われた。
なお参考までに原子力委員会関係法令規則等をかかげる。
原子力基本法 昭和30年12月19日法律第186号
原子力委員会設置法 昭和30年12月19日法律第188号
改正 昭和31年3月31日法律第49号
原子力委員会設置法施行令
昭和31年1月24日政令第4号
改正 昭和32年6月28日政令第160号
昭和33年4月21日政令第134号
原子力委員会議事運営規則
(32.2.28原子力委員会決定32.4.4改正)
原子力委員会専門部会運営規程
(32.7.11原子力委員会決定)