原子力委員会日誌

第18回〜第21回

第18回

〔日時〕昭和33年5月2日(金)15.10〜17.00

〔議題〕
(1)金属材料専門部会の設置について
(2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令の一部改正について
(3)核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令の一部改正について
(4)ウォーターボイラー型原子炉(JRR−1)使用の料金について
(5)関西原子炉設置問題について

〔配布資料〕
(1)金属材料専門部会
(2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令の一部改正について
(3)核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令の一部改正について
(4)ウォーターボイラー型原子炉(JRR−1)の料金表
  JRR-1料金について(参考資料)

審議決定および報告事項
(1)金属材料専門部会の設置について
 同部会の設置について原案配布資料(1)により説明があり、専門委員の追加があり、了承された。

(2)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律施行令の一部改正について
 配布資料(2)について説明があり、了承された。

(3)核燃料物質、核原料物質、原子炉及び放射線の定義に関する政令の一部改正について
 配布資料(3)について説明があり、了承された。

(4)ウォーターボイラー型原子炉(JRR-1)使用の料金について
 配布資料(4)について説明があり、了承された。

(5)関西原子炉設置問題について
 菊池委員から、関西原子炉設置計画が責任と建設態勢の不明確なためいき悩んでいるので、原子力委員会からもこれを有効に促進させたい旨の提案があり、了承された。

第19回

〔日時〕昭和33年5月16日(金)14.10〜17.00

〔議題〕
(1)原子力白書について
(2)専門部会について
(3)原子力船専門部会について
(4)核燃料経済専門部会および補償問題について
(5)原子力災害補償について
(6)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律関係府令の一部改正について
(7)原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題
(8)ニールス・ボーア来日について

〔配布資料〕
(1)原子力白書作成要領

(2)
 (イ)昭和33年度原子力委員会各専門部会審議予定(案)
 (ロ)原子力船専門部会について
 (ハ)核燃料経済専門部会について

(3)
 (イ)原子炉の設置、運転等に関する規則の一部を改正する総理府令
 (ロ)核燃料物質の使用等に関する規則の一部を改正する総理府令

(4)原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題

審議決定および報告事項
(1)原子力白書について
 昨年に引き続き原子力白書の編集を行う旨原案の提出があり、趣旨につき了承された。

(2)専門部会について
 既設、新設の各専門部会について審議事項、審議日程について原子力局案が提出され、細部については今後検討することとなった。

(3)原子力船専門部会について
 原子力船専門部会の構成メンバーについて配布資料(2)(ロ)のとおり了承された。

(4)核燃料経済専門部会について
 本件について構成メンバーの一部入替につき了承された。

(5)原子力災害補償について
 原子力災害補償について委員会から準備作業の進行状況について質問があり、早急に態勢を整備することとなった。

(6)核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律関係府令の一部改正について
 標記府令改正を5月20日から施行することとなりこの旨了承された。

(7)原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題
 本件について原案の提出があり、今後慎重に検討することとなった。

(8)ニールス・ボーア来日について
 外務省から照会のあったニールス・ボーアの来日については原則として賛意を表することとなり、なお詳細については今後各方面と打ち合わせることとなった。

第20回

〔日時〕昭和33年5月23日(金)14.05〜16.00

〔議題〕
(1)昭和32年度原子力平和利用委託費第2次募集の審査結果について
(2)昭和33年度原子力平和利用補助金および委託費申請状況について
(3)その他

〔配布資料〕
(1)昭和33年度原子力平和利用研究委託費交付決定(案)
(2)原子力平和利用研究委託費交付申請一覧表
(3)原子力平和利用研究補助金交付申請一賢表
(4)動力炉専門部会経過報告書

審議決定および報告事項
(1)昭和32年度原子力平和利用委託費第2次募集の審査結果について
 資料(1)について説明があり、了承された。

(2)昭和33年度原子力平和利用補助金および委託費申請状況について
 資料(2)および(3)の説明および現在までの状況の説明があり、了承された。

(3)動力炉専門部会経過報告書について
 資料(4)について説明があり、了承された。

第21回

〔日時〕昭和33年5月30日(金)14.10〜16.20

〔議題〕
(1)ウラン精鉱の購入について
(2)原子力気象調査について
(3)ジュネーブ会議について
(4)原子力一般協定について
(5)コール事務局長の訪日について
(6)原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題について
(7)兼重委員渡欧の件について

〔配布資料〕

 原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題

審議決定および報告事項
(1)ウラン精鉱の購入について
 原子燃料公社のウラン精鉱購入交渉の状況について中間報告があり、これを了承した。

(2)原子力気象調査について
 原子力発電会社が委嘱した気象庁、日本原子力研究所、原子燃料公社の関係者からなる原子力気象調査会が発足し、東海村を中心とする気象条件の調査を1ヵ年にわたり実施する旨の報告があった。

(3)ジュネーブ会議について
 ジュネーブ会議提出論文の国連における選考採択状況について説明があり、これを了承した。またジュネーブ全議出席者についての中間報告があった。

(4)原子力一般協定について
 日米原子力一般協定およびその付属文書について説明があり、これを了承した。引き続きカナダとの原子力協定の交渉方針について検討した。

(5)コール事務局長の訪日について
 国際原子力機関コール事務局長の訪日が、6月中旬の予定であったが、今秋まで延期ざれた旨報告があった。

(6)原子力発電会社の動力炉導入に伴う技術導入の問題について
 上記問題につき種々検討を行った。

(7)兼重委員渡欧の件について
 兼重委員がきたる9月18日から西独に出張されるので、引き続き3週間の予定で西欧原子力諸施設を視察することとなった。