原子力アタッシェの派遣

 最近における諸外国の原子力利用の急速な進展に即応してわが国の原子力の研究、開発、利用に資するため、原子力アタッシェを海外に駐在させ、わが国と駐在国政府および関係原子力機関との原子力に関する連絡ならびに駐在国および関係諸国における原子力関係情報の収集等に当らせることは、諸外国に比していちじるしい立遅れを示しているわが国における原子力の研究開発状況から見て非常に重要な意義を有するものとして各方面からの要望もまた大なるものがあった。これに対し原子力委員会においても早くからこれが設置につき必要な措置を講ずべきものと認め、種々その方法について検討していたが、昭和31年度は米国(ワシントン)および英国(ロンドン)に各1名を駐在せしめることを決定し、さらにこれにもとづいて人選を進めた結果、9月13日の第44回定例委員会において原子力局原子力調査課技官村田浩を英国、同政策課技官田中好雄を米国に派遺することとした。両技官は大使館書記官として10月中に赴任する予定である。