原子力平和利用研究補助金について

 昭和31年度原子力平和利用研究補助金は本年5月7日に申請募集規則を告示し、5月31日締切ったところ、応募申請は93件、申請者数40、試験研究費総額1,617,440,882円、補助金申請額1,111,560,337円であった。その申請課題および件数は次のとおりである。

1.ウラン鉱の選鉱、製錬等に関する研究   (11件)
 (1)ウランの抽出に関する研究
3件
 (2)ウラン鉱の選鉱、精錬等に関する研究
1件
 (3)原子燃料の製造、加工等に関する研究
7件
2.重水の製造に関する研究
(5件)
 (1)水素液化精溜に関する研究
2件
 (2)回収電解法に関する研究
1件
 (3)交換反応法に関する研究
2件
3.原子炉用黒鉛の製造に関する研究
(2件)
4.放射線遮蔽材料の製造に関する研究
(6件)
 (1)セメント、コンクリートおよびその施工に関する研究
3件
 (2)放射線遮蔽を目的とする塗料に関する研究
1件
 (3)水素化重金属を主体とする遮蔽材料の製造に関する研究
1件
 (4)放射線で着色しないガラスの研究
1件
5.原子炉およびその付属装置に必要な金属材料に関する研究
(13件)

 (1)ステンレスに関する研究

4件
 (2)ジルコニウムに関する研究
3件
 (3)アルミニウムに関する研究
1件
 (4)金属ベリリウムに関する研究
1件
 (5)モリブデンに関する研究
1件
 (6)ガリウムに関する研究
1件
 (7)BlOの濃縮の研究
1件
 (8)金属チタンの研究
1件

6.原子炉の自動制御装置に関する研究

(8件)
 (1)シミュレータに関する研究
5件
 (2)自動制御装置に関する研究
3件

7.遠隔操作装置に関する研究

(6件)
 (1)マニピュレータ等に関する研究
5件
 (2)ペリスコープに関する研究
1件

8.放射線測定器の試作研究

(26件)
 (1)中性子フィルムバッジの試作研究
1件
 (2)光電子増倍管の試作研究
2件
 (3)小型高低抗の試作研究
1件
 (4)各種シンチレータの試作研究
4件
 (5)計数管の研究
3件
 (6)モニターの研究
3件
 (7)波高分析器、エネルギースペクトロメータの研究
4件
 (8)線量計、放射線測定器等の研究
8件
9.放射線防護用具の試作研究
(2件)

10.動力用原子炉に関する研究

(3件)
 (1)管路内沸騰現象の研究
1件
 (2)キャンドモーターの研究
1件
 (3)液体金属回路試作による超伝導率等に関する基礎研究
1件

11.原子力の研究および利用に必要な機械器具等に関する研究

(11件)
 (1)電子線状加速器の試作研究
1件
 (2)ファンデグラフの試作研究
2件
 (3)原子炉室およびホットラボにおける換気、給排水、暖房に関す研究
1件
 (4)放射線影響に対する保護物質に関する研究
1件
 (5)重水濃度測定装置に関する研究
1件
 (6)放射性物質用ろ材、集じん装置等に関する研究
5件

 これらの申請は、6月28日の科学技術庁庁議において決定された審査要領にもとづき慎重な審議を重ねた上、8月上旬に決定される予定である。