プルトニウム等の受入れについて

 アメリカ原子力委員会国際業務部長代理クラーク・L・ホーゲル氏は4月18日アトランタで開催された米国産業会議との共同主催になる原子力会議で「アメリカと研究用原子炉双務協定を結んでいる国に対し、初めてアメリカ原子力委員会は研究用高濃縮ウラン235、ウラン233およびプルトニウムの輸出を許可するであろう。」と述べ、さらに「最近協定に追加された条項により、研究目的のため含有ウラン235を濃縮度に制限なく100グラムまで、またプルトニウムは10グラム、ウラン233は10グラムを使用することができるようになった」と述べた。

 この発表があって後、5月29日東京のアメリカ大使館は日本政府に対して、日本の選ばれた科学者にグラム単位の高濃縮ウラン、プルトニウムおよびウラン233などの原子力平和利用のための研究に必要な材料を入手する機会を与える用意のあることを申し入れてきた。

 これに対して原子力委員会は6月14日開催の第30回定例委員会において種々検討した結果、受入れは望ましいものと考えられるが、先方の条件等について外務省を通じ詳細を問合せることとし、その結果にもとづいて決定することとした。