第7章 基礎・基盤研究等
2.基盤技術開発

(2)原子力用人工知能技術

 原子力用人工知能技術については,人間の運転・保守等を支援するシステムを伴ったプラントを中間的な目標とし,究極的には自己判断・制御を行う自律型プラントを目指し,知識ベース・システム技術,情報収集・処理技術,ロボット技術,シミュレーション技術,マン・マシン・インタフェース技術が技術開発課題となる。
 このうち,原子力に用いられるロボットの環境認識技術等の研究開発が電子技術総合研究所で,プラント運転用のマン・マシン・インタフェースの知能化に関する研究が船舶技術研究所でそれぞれ実施されている。
 また,高線量下で働くロボットの動作・判断を高度にシミュレーションする技術等の研究開発が日本原子力研究所で,原子力プラントの運転管理・制御・診断等への知的機能付与に関する研究開発が動力炉・核燃料開発事業団で,人間の保全作業のロボット化の研究が理化学研究所で実施されている。
 さらに,「原子力基盤技術総合的研究」として,原子力用人工知能を具備した原子力施設のシステム評価研究が,電子技術総合研究所,船舶技術研究所,日本原子力研究所,動力炉・核燃料開発事業団及び理化学研究所で実施されている。


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