第1章 原子力発電
1.原子力発電開発の状況

 我が国の営業運転中の実用発電用原子炉施設は,1991年4月に北海道電力(株)泊発電所2号炉(電気出力57万9千キロワット)が,新たに運転を開始したことにより,1991年9月末現在,合計40基,発電設備容量3,205万9千キロワットとなった。また,原子力発電の発電設備容量は,1990年度末現在において総発電設備容量の18.O%,同年度の原子力発電による発電電力量は2,014億キロワット時となり,総発電電力量(電気事業用)の26.6%を占めた。
 建設中の実用発電用原子炉施設は,上記の泊発電所2号炉が,運転を開始するとともに,建設準備中であった東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所6号炉(電気出力135万6千キロワット)が1991年9月に着工したことにより,1991年9月末現在,合計11基,発電設備容量1,166万8千キロワットとなった。
 また,建設準備中のものは,上記の柏崎刈羽原子力発電所6号炉が着工したことにより,合計2基,発電設備容量218万1千キロワットとなった。
 これら運転中,建設中及び建設準備中のものは1991年9月末現在,合計53基,発電設備容量4,590万8千キロワットである。
 なお,研究開発段階の原子炉施設については,動力炉・核燃料開発事業団の新型転換炉原型炉「ふげん」(電気出力16万5千キロワット)が1979年3月以来運転中であり,また,同事業団の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(電気出力28万キロワット)が1985年9月に工事計画が認可され,現在,総合機能試験を行っている。さらに,電源開発(株)によって新型転換炉実証炉「大間原子力発電所」(電気出力60万6千キロワット)が2000年の運転開始を目途に計画が進められている。  


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