第5章 核融合,原子力船及び高温工学試験研究
(参考)諸外国の動向

(2)原子力船

① ソ連は,これまでに原子力砕氷船レーニン,アルクチカ,シベリア及びロシアを完成し,現在北極海において運航中である。また,原子力ラッシュ船のシリーズ第1船であるセブモルプーチを完成させており,さらに,数隻の原子力砕氷船等を建造就航する計画であると伝えられている。
② 米国及び西独は,それぞれ実験的な目的で原子力貨客船サバンナ及び原子力鉱石運搬船オット・ハーンを建造し,それぞれ約10年間にわたって運航することにより原子力商船の技術的可能性を確認した。
 さらに,米国及び西独は,これらの実験船の運航経験を踏まえて,より改良された舶用炉の開発を進めており,現在は,設計をほぼ固めた段階にまで達している。
③ フランスにおいても,原子力軍艦の運航経験を踏まえて商船用舶用炉の開発が進められており,現在は,米国及び西独と同様,設計をほぼ固めた段階にある。
④ また,民間企業(フランスとカナダの共同)においても海洋探査を目的とした小型原子力潜水船Saga-Nの開発が進められている。


目次へ          第5章 第4節(3)へ