第2章 核燃料サイクル
2.ウラン濃縮

(1)ウラン濃縮需給バランス

 我が国の電気事業者は,現在,日米原子力協力協定に基づき,米国から年間約3,000トンSWUの濃縮役務の供給を受けており,2,000年頃には,約4,000トンSWUの供給が受けられる契約を有している。また,フランスを中心とする国際合弁企業であるユーロディフ社及びコジェマ社からは,1980年以降20年間にわたり合計約16,000トンSWUの濃縮役務の供給を受けられる契約を有している。
 上記等により,1990年代半ば頃までは,我が国の原子力発電の運転に必要な濃縮ウランが確保されている。それ以降の新規需要の分については,自主的核燃料サイクルの確立という観点から,その相当部分の国産化を進めていくこととしている。
 なお,電気事業者は1984年10月までに各社必要量の30%を上限とし,米国エネルギー省(DOE)以外からの濃縮ウランの混焼を認める等を内容とする契約を締結した。


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