第2章 原子力分野における我が国の国際社会への貢献
4.核不拡散体制の強化

(2)保障措置

 我が国は,NPTを批准し,これに基づき1977年にIAEAとの間に保障措置協定を締結し,国内全ての原子力施設に対するIAEAの保障措置を受け入れている。
 近年,原子力開発利用の進展によるプルトニウム取り扱い量の増大に伴い,保障措置の実施と施設の円滑な運転を両立させるため,保障措置の効果的・効率的適用を図ることが重要となってきている。
 このような観点から,我が国は,1981年11月に,米国,英国,西独,オーストラリア,カナダに次ぎ「対IAEA保障措置支援計画(JASPAS)」を発足させたほか,1986年度からは,IAEAに対し特別拠出金を拠出し,商業用大型再処理施設に対する保障措置に関する検討を行うLASCAR(大型再処理施設保障措置)プロジェクトを,米国,英国,フランス,西独及びユーラトムとの協力の下に進めるなど,IAEA保障措置体制の維持強化に積極的に貢献している。


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