第7章 基礎・基盤研究等
2.基盤技術開発

(3)原子力用レーザー技術

 原子力用レーザー技術については,同位体・元素等の分離,レーザー計測・分析等の原子力用レーザー応用技術,高出力,波長可変,高繰返し等原子力への応用に必要なレーザー技術,レーザー物理,化学利用技術など原子力に新たな利用の可能性を与えるレーザー技術が技術開発課題となる。
 このうち,レーザーを利用した溶液化学技術を使用済燃料再処理工程あるいは廃棄物処理工程などへ応用するための技術開発が動力炉・核燃料開発事業団で行われている。
 原子力に必要なレーザー技術については,高性能・高出力の放電型エキシマーレーザー励起による短波長レーザーの研究開発が理化学研究所で,各種非線形光学過程利用による波長変化及び短パルス化が電子技術総合研究所で行われている。
 また,波長が連続可変で大出力発振が可能となる原子力用の新レーザーとして注目される自由電子レーザーについて,レーザー発振を目指した基礎技術の開発が日本原子力研究所で開始されている。
 基礎的分光データの収集や,選択励起反応の研究など原子力に新たな可能性を与えるレーザーの物理・化学利用技術については,日本原子力研究所において行われる。


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