原子力委員会は,昭和62年6月に「原子力開発利用長期計画」をとりまとめ,その中で今後の高速増殖炉開発の長期的な進め方を示した。すなわち,実証炉の設計・建設・運転については電気事業者が動力炉・核燃料開発事業団との密接な連携の下に,主体的役割りを果たすこととし,関連する研究開発については,電気事業者,動力炉・核燃料開発事業団,その他関連する研究開発機関等が,それぞれの役割りに即し,整合性を持って進めることとされた。また,これら実証炉開発の具体的展開は原子力委員会の高速増殖炉開発計画専門部会において引き続き審議を進めることとされ,同部会はその第一歩として昭和63年8月「高速増殖炉研究開発の進め方」をまとめた。
さらに,電気事業者においては,実証炉の設計・建設・運転主体を日本原子力発電(株)とし,同社を中心に電力が行う実証炉関係の研究開発,実証炉の基本仕様の選定等を行うこととしている。
また,我が国としての高速増殖炉開発を一本化して推進するため,動力炉・核燃料開発事業団,日本原子力発電(株),日本原子力研究所,(財)電力中央研究所の四者は,昭和61年7月,高速増殖炉研究開発運営委員会を発足させ,実証炉以降の研究開発を我が国の開発方針に基づき四者で協議・調整し効率的に分担して進めることとし,高速増殖炉中長期研究開発課題の作成を行っている。
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