第2章 核燃料サイクル
4.使用済燃料の再処理

(2)民間再処理工場

 昭和55年3月,電力業界を中心に,民間の再処理会社として設立された日本原燃サービス(株)は,立地選定のための調査等諸準備を進めてきたが,昭和59年7月,電気事業連合会は,ウラン濃縮施設及び低レベル放射性廃棄物貯蔵施設と合わせ再処理施設の青森県六ヶ所村への立地について青森県及び同県六ヶ所村に対し協力要請を行った。昭和60年4月青森県から要請を受諾する旨回答がなされ,これを受け現在日本原燃サービス(株)は建設のための諸準備を行っているところである。
 昭和60年6月に着手された立地調査にひきつづき,昭和61年8月には準備工事が開始され,用地造成等が行われている。また,同社は,昭和62年2月に基本設計に着手し,昭和62年4月にはフランスのSGN社と再処理工場の主工程の技術を導入するための技術移転契約を,昭和62年6月には英国のBNFL及び西独のKEWA社とそれぞれ減圧蒸発技術及びオフガス中のヨウ素除去技術を導入するための技術移転契約を締結した。今後,1990年代半ば頃の操業開始を予定している。


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