第1章 原子力発電
5.原子炉の廃止措置

(英国)

 英国では,昭和60年及び昭和61年のこれまでに運転を開始した原子力発電所はないが,昭和61年6月末現在,35基,約1,078万キロワットの原子力発電所が稼動しており,また,昭和60年の実績では,原子力による発電電力量は約538億キロワット時で総発電電力量の約19%となっており,安定なベース負荷電源として現在利用可能な経済的オプションのひとつとして利用されている。また,従来のガス炉の経済性の問題と将来の炉型選定の可能性の多様化のために,従来の国産ガス冷却炉路線に加え,サイズウェル地点に英国として初めてPWRを導入することとしている。このPWR導入計画については,公聴会が昭和58年1月より昭和60年3月まで開催され,現在,同公聴会の最終報告がまとめられつつある。


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