第1章 原子力発電
5.原子炉の廃止措置

(参考)諸外国の動向

 世界で運転中の原子力発電設備容量は,昭和61年6月末現在,運転中のものは365基,2億6,728万キロワットに達しており,建設中,計画中のものを含めると総計658基,5億5,324万5,000キロワットとなっている。

 現在,欧米等の先進諸国を中心として世界の26ケ国で原子力発電所の運転が行われているが,その他開発途上国等においても原子力発電所の建設あるいは計画が進められており,これらの国をあわせると38ケ国にのぼっている。
 運転中のものについてみると,米国が全世界の原子力発電設備容量の約31.5%を占めており,フランス,ソ連,日本がそれに続いている。
 炉型別では約8割が軽水炉で占められており,このうち,約70%が加圧水型軽水炉(PWR),残り約30%が沸騰水型軽水炉(BWR)となっている。
 世界各国とも電力需要の伸び悩み等で,エネルギー計画の下方修正が図られているが,そのような状況下においても,原子力は,石油代替エネルギーの中核として,その供給安定性と優れた経済性のため注目されており,今後もさらに原子力発電規模は拡大していくと考えられる。


目次へ          第1章 (参考)諸外国の動向(米国)へ