第4章 新型動力炉の開発及びプルトニウム利用

 使用済燃料に含まれるプルトニウム等は,再処理を行うことにより国産エネルギー資源として扱うことができ,この利用を促進することによりウラン資源の有効利用を図ることができるとともに,資源面での対外依存度の軽減を図ることができる。
 プルトニウムの利用方策の中でも,高速増殖炉は消費した核燃料以上の核燃料を生産する画期的な原子炉であり,軽水炉に比ベウラン資源を数十倍にも利用することが可能であることから,プルトニウムは,高速増殖炉で利用することを基本としており,2010年頃の実用化を目標に研究開発を進めている。
 高速増殖炉が実用化するまでの間プルトニウムを早期に利用するため,新型転換炉及び軽水炉によるプルトニウム利用技術の開発を進めており,後者については,1990年代中頃までには,その実証を終了し実用化を目指すこととしている。
 また,プルトニウム利用の進展に対応するため,プルトニウム燃料加工及び高速炉燃料再処理についても研究開発を進めている。


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