第2章 核燃料サイクル
1.ウラン資源

(2)ウラン資源の調査探鉱

 海外における我が国のウラン資源の調査探鉱活動は,動力炉・核燃料開発事業団及び民間企業によって進められている。動力炉・核燃料開発事業団は,昭和59年度にはオーストラリア,カナダ及びアフリカ諸国において単独または海外機関との共同による鉱床調査・探鉱を実施しており,オーストラリアにおいては有望な成果が得られつつある。さらに,日中協力によるウラン鉱資源の広域調査の実施について,昭和59年5月合意がなされ,雲南省騰沖地区において共同調査を実施している。

 また,我が国の民間会社もニジェール,オーストラリア及びカナダにおいて調査・探鉱を実施している。海外ウラン資源開発(株)(OURD)が参加しているニジェールのアクータ鉱業では,昭和53年から生産を行っており,我が国の電気事業者等は59年度までに,約6,800ショート・トンのウラン精鉱を引き取っている。また,出光興産(株)が参加して調査探鉱を行っているカナダのシガーレーク地区では,最近高品位の鉱床が発見されている。


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