第11章 国際協力活動
1 先進国との国際協力

(3)国際機関との協力

 イ)国際原子力機関(IAEA)
 我が国は,保障措置,放射性物質輸送基準等IAEAの主催する原子力に関する各種シンポジウム,専門家会合等に多数の専門家を派遣し,情報の収集と交換を行っている。また,RCA計画を,通して開発途上国援助に関する協力やIAEAが行う保障措置の改善を支援することを目的として対IAEA保障措置技術支援協力計画(JASPAS)による協力を行っている。
 ロ)経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)
 OECD/NEAにおいては,原子力施設の安全性,放射性廃棄物管理,原子力の開発と核燃料サイクルの経済的・技術的検討,並びに放射線防護及び公共保健の四分野を中心として技術的側面を主体とした活動が行われている。

 我が国は「ハルデン計画(プラント制御法及び計算機の応用に関する研究並びに燃料の性能及び信頼性に関する研究)」,「国際ストリパ計画(放射性廃棄物の地層処分に関する試験研究)」,「NEAデータバンク計画」,「国際ウラン資源評価計画」等のプロジェクトに参加し,資金の分担及び専門家の派遣等を行っている。
 なお,従来,NRCが行ってきた,米国LOFT炉を用いてのLOCA等に関する研究計画は,より幅の広い参加を目標としてOECD/NEAが中心となって進めていくことが昭和57年4月のNEA運営委員会の場で決定され,昭和58年より昭和61年までの予定で新しいLOFT計画が開始されたところである。
 ハ)経済協力開発機構国際エネルギー機関(OECD/IEA)
 我が国は,OECD/IEAの場を通じて,核融合研究に関し,「TEXTOR計画(プラズマと壁面の相互作用の研究)」,「核融合超電導磁石研究開発計画」,「核融合材料照射損傷計画」等に参加し,専門家派遣,各種の情報交換等を行っている。


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