第5章 新型動力炉の開発及びプルトニウム利用

 使用済燃料に含まれるプルトニウム等は,再処理を行うことにより国産エネルギー資源として扱うことができ,この利用によりウラン資源の有効利用が図れるとともに,原子力発電に関する対外依存度を低くすることができる。したがって,我が国は,基本方針として使用済燃料は再処理することとし,回収されるプルトニウム等を積極的に利用することとしている。
 再処理によって得られるプルトニウムは,高速増殖炉で利用することを基本とし,2010年頃の実用化を目標にその開発を進めている。
 同時に,高速増殖炉に先立ちプルトニウムを早期に利用するため,新型転換炉及び軽水炉によるプルトニウム利用技術の開発を進めており,1990年代中頃までには,その実証を終了し実用化を目指すこととしている。
 また,プルトニウム利用の進展に対応するため,プルトニウム燃料加工及び高速炉燃料再処理についても研究開発を進めている。


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