第4章 安全の確保,安全の実証及び環境保全
2 原子力の安全研究

(2)環境放射能の安全研究

 原子力利用の本格化に伴い,国民の健康と安全の確保を図るとの見地から,低線量放射線の人体への影響に関する研究及び原子力施設に起因する放射能による人体への被ばく線量の推定評価に関する研究は,ますます重要になってきている。
 低線量放射線の人体への影響に関する研究及び被ばく線量の推定評価に関する研究を含めた環境放射能の安全研究について,各研究機関の有機的連携を保ちつつ,総合的・体系的な観点に立ってこれを推進するため,原子力安全委員会環境放射能安全研究専門部会は,昭和55年6月に,昭和56年度から昭和60年度までの環境放射能安全研究年次計画を取りまとめた。

 環境放射能の安全に関する研究は,上記年次計画に沿って放射線医学総合研究所を中心に,日本原子力研究所,動力炉・核燃料開発事業団,国立試験研究機関等において実施されている。


目次へ          第4章 第3節へ