第8章 基礎研究等

3 放射線医学総合研究所における基礎研究

 放射線医学総合研究所における基礎研究は,基礎医学・生物学部門,臨床医学部門及び環境部門に分けられる。
 基礎医学・生物学部門においては,最終的には人の放射線障害の防止に資するため,急性障害及び晩発障害についての医学・生物学的研究を推進している。施設としては,サイクロトロンを始めとする各種照射装置,晩発障害実験棟を始めとする動物実験施設棟を有しており,現在,内部被ばく実験棟を建設中である。
 臨床医学部門においては,放射線による診断及び治療並びに放射線障害の診断及び治療に寄与することを目的として,サイクロトロンを利用して基礎研究を進めている。
 さらに,環境部門については,その多くは社会の要請に直結した応用研究であるが,中には,長期的に継続して進められている基礎研究もある。例えば,放射性物質の分析,測定法の改良開発,放射性物質の環境中での存在状態,生体内での代謝に関する調査研究がある。
 昭和56年度に実施された各分野ごとの基礎研究をあげると表のようになる。


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