第5章 核燃料サイクル
3 核燃料加工

(2)MOX燃料加工

 プルトニウム―ウラン混合酸化物(MOX)燃料の研究開発は,動力炉・核燃料開発事業団を中心に実施してきており,新型炉燃料としての加工実績も50トンを超え,世界的にトップレベルにある。
 現在の製造設備の能力は,ATR「ふげん」用10トンMOX/年,FBR「常陽」用1トンMOX/年であり,また,FBR「もんじゅ」用5トンMOX/年の設備(プルトニウム燃料第3開発室)の建設に着手したところである。
 一方,これらのMOX燃料の原料となるMOX粉末は,従来,外国からプルトニウムを購入していたが,最近は,動力炉・核燃料開発事業団が独自に開発した「マイクロ波直接脱硝法」によって,東海再処理工場から得られた硝酸プルトニウム溶液を転換しても得られるようになった。


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