第4章 新型炉の開発
1 新型転換炉

(1)原型炉の運転状況

 原型炉「ふげん」は,昭和53年3月臨界に達し,昭和54年3月から本格運転を開始し,概ね順調に運転されている。
 昭和56年度は,応力腐食割れ対策工事のための配管取替工事を昭和56年4月上旬より開始し,7月末に溶接作業を終了した。また同配管取替工事と併行して第2回定期検査を昭和56年4月より開始し,各施設設備の健全性を確認した後昭和56年11月に運転を再開した。
 その後は,昭和57年5月の中間停止を経て運転が継続され,昭和57年9月から第3回定期検査が行われており,昭和58年2月から運転が再開される予定である。
 今後は「ふげん」を運転しつつ,新型転換炉の機器システムの性能と信頼性の実証,「ふげん」の特徴の一つであるプルトニウム―ウラン混合酸化物燃料の炉心特性,運転特性の把握と実証を行い,更に実証炉設計を裏付けるための確認試験,運転経験の実証炉への反映を行う予定である。


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