第2章 原子力発電
4 軽水炉技術の定着化等

(1)軽水炉技術の現状

 軽水炉は,技術的にも経済的にも実証された炉型であり,現在発電用原子炉として世界で最も広く利用されている。昭和57年6月末現在,世界で運転中の原子力発電所設備容量の81%を軽水炉が占めており,我が国においても現在営業運転中の商業用原子力発電設備のうち一基を除いては軽水炉である。我が国における軽水炉技術は,米国からの技術導入によって開始され,その後の米国技術の消化・吸収及び国内における技術開発と経験の蓄積により,我が国自身の技術となりつつある。
 このような状況を背景に近年,外国原子炉メーカーと我が国の電気事業者及び原子炉機器メーカーが協力し改良型軽水炉の開発を進めている。


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