第3章 核燃料サイクル
4 再処理

(2)海外再処理委託

 今後増大してていく我が国の再処理需要に対しては,この東海再処理施設のみをもって対処することは不可能であるため,より大規模な再処理施設,いわゆる民間再処理工場の建設が必要であるが,その運転開始までの措置として,海外への再処理委託によって対処することとしている。
 このため,我が国の電力会社はこれまで,英国核燃料公社(BNFL)及びフランス核燃料公社(COGEMA)と再処理委託契約を結んできており,この海外再処理委託による再処理と東海再処理施設における再処理によって昭和65年頃までの再処理需要を賄うことができる状況にある。
 具体的には,日本原子力発電(株)-BNFL,東京電力(株)-BNFL,関西電力(株)-COGEMAの間で合計約1,500トンウランの再処理委託契約を結んでいるほか,9電力,日本原子力発電(株)-BNFL及び9電力,日本原子力発電(株)-COGEMAの間で合計3,200トンウランの契約を結んでいる。なお,このほか,日本原子力発電(株)-BNFLの間でガス炉燃料について580トンウランの再処理委託契約を結んでいる。


目次へ          第3章 第4節(3)へ