第1章 原子力発電

2 原子力発電所の運転状況

 商業用原子力発電所の設備利用率は,昭和52年度の年度間平均で41.8%であったが,昭和53年度は56.7%,昭和54年度は54.6%となり,例年なみの設備利用率に回復している。これは,先行炉の経験が生かされ信頼性が向上したため,トラブルによる長期の運転停止というようなことがなくなったためである。なお,昭和55年度に入っては,4月から9月の6か月間の平均としては61.6%となっている。

 また,昭和54年度中に原子炉等規制法に基づき報告のあった原子力発電所設備における故障,人身障害は26件であり,昭和55年度上期中に原子炉等規制法に基づき報告のあった故障,人身障害は6件であった。いずれの場合も原子炉に重大な影響を及ぼすものではなく,また,従業員の被ばく及び周辺公衆への影響はなかった。


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