第1章 原子力発電
2.原子力発電所の運転状況

 営業運転中の原子力発電所の設備利用率は,昭和52年度の年度間平均で41.8%であったが,昭和53年度は56.6%となり,例年なみの設備利用率に回復した。昭和53年度の原子力発電所運転実績については,先行炉の経験が生かされ信頼性が向上したため,トラブルによる長期の運転停止というようなことはなく,これが稼動率回復の結果となった。
 しかし,その後,加圧水型炉における制御棒支持ピン及びたわみピンの破損等の故障に加え今春の米国原子力発電所事故を踏まえた,安全確保のための見直し作業等のため,加圧水型発電所を中心に,設備利用率は低下している。


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