第1章 原子力発電
1.原子力発電の動向

 我が国最初の商業用原子力発電所である日本原子力発電(株)の東海発電所が昭和41年7月に運転を開始してから既に13年が経過した。この間における原子力発電所の発電設備容量の推移は,(図に示す)とおりである。

 昭和54年10月には東京電力(株)の福島第一原子力6号炉が新たに営業運転を開始したことにより,我が国で営業運転中の商業用発電炉は計20基,総電気出力1,377万7千キロワットに達し,世界的にも米国に次ぐ規模になっている。この結果,昭和54年10月末現在の原子力発電設備容量は総発電設備容量の約11%を占めるに至っている。また,建設中の商業用発電炉は計8基,総電気出力701万4千キロワットである。更に,昭和53年12月の第77回電源開発調整審議会の審議を経て日本原子力発電(株)の敦賀発電所2号炉の電源開発基本計画への組入れが決定され,昭和54年10月末現在,設置許可申請中の商業用発電炉は計7基,総電気出力709万キロワットとなった。これにより,我が国の運転,建設及び建設準備中の原子力発電規模の合計は,35基2,788万1千キロワットとなっている。
 なお,昭和54年12月5日,関西電力(株)大飯発電所2号炉が新たに運転を開始し,昭和54年末の原子力発電設備容量は1,495万2千キロワットとなった。


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