第Ⅱ部 原子力開発利用の動向
第1章 原子力発電

1 原子力発電の動向

 我が国最初の商業用原子力発電所である日本原子力発電(株)の東海発電所が昭和41年7月に運転を開始してから既に12年が経過した。この間における原子力発電所の発電設備容量の推移は,図に示すとおりである。

 昭和53年4月には東京電力(株)の福島第一原子力5号炉が新たに営業運転を開始したことにより,我が国で営業運転中の商業用発電炉は計15基,総電気出力877万8千キロワットに達し,世界的にも米国,英国に次ぐ規模になつている。この結果,昭和53年9月末現在原子力発電設備容量は総発電設備容量の約8%を占めるに至つている。また,建設中の商業用発電炉は計10基,総電気出力892万3千キロワットである。
 更に,昭和53年7月の第75回電源開発調整審議会の議を経て東京電力(株)の福島第二原子力発電所4号炉及び九州電力(株)の川内原子力2号炉の電源開発基本計画への組入れが決定された。これによつて,現在,原子炉設置許可済みだが工事着工に至らないもの,設置許可申請中,又は,申請準備中の商業用発電炉は計8基,総電気出力792万キロワットである。
 以上を合計すれば,総計33基,2,562万1千キロワットとなつている。
 また,昭和53年中には,新たに3基約270万キロワットが運転を開始し,総計18基,1,1150万キロワットと世界第二の規模に達する。


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