第6章 新型炉と核融合の研究開発

(参考)諸外国の動向

 高速増殖炉は,将来は軽水炉にかわって発電炉の主流を占めるものと考えられており,各国で開発が進められている。英国,フランス,ソ連においては既に電気出力30万KW級の原型炉が稼働し,西ドイツでも原型炉の建設を進めている。これに対して,米国は基礎研究を十分積み上げる方針をとってきており,原型炉の建設では各国よりも遅れをとっている。また,原型炉に続く実証炉については,その建設費が巨額に達する見込みであることから,フランス,西ドイツ等は多国間の国際協力により建設を進める計画である。
 重水減速炉のうち加圧重水冷却型炉(CANDU-PHW)は,カナダが積極的に開発を進めており,既に7基が運転中である。英国では沸とう軽水冷却型炉(SGHWR)が運転中であり,同炉型を次期炉型として選定し,開発を進めてきたが,電力需要の減退等から今後の開発は再検討中である。


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