第2章 核燃料サイクル
3 ウラン濃縮

(2)ウラン濃縮技術の研究開発

 動力炉・核燃料開発事業団は,「ウラン濃縮技術開発懇談会」が昭和47年10月にとりまとめた研究開発基本計画に沿って,遠心分離機の開発,安全工学研究,量産技術開発,寿命試験等所要の研究開発を進めるとともに,昭和48年度に建設した第一次カスケード試験装置及び昭和49年度に建設した第二次カスケード試験装置の運転試験を行い,プラントシステムの確立のための諸データを得た。
 51年度には,「核燃料サイクル問題懇談会」において,遠心分離濃縮技術の総合的な評価検討を行い,これまでの研究開発によってパイロットプラントに進むに足る技術的基盤が確立されたと判断され,昭和52年度より動力炉・核燃料開発事業団においてパイロットプラントの建設に着手することは適当である。」との結論が出された。これを踏まえて,昭和52年8月には岡山県上斎原村(人形峠)に濃縮パイロットプラントの建設に着工した。また,レーザ法によるウラン濃縮の研究については,51年度から日本原子力研究所において進めている。


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