1 原子力施設等の安全対策
(4)再処理施設の安全対策

 茨城県東海村に建設中の再処理工場は,昭和49年度中にほとんどの建設工程を終了するともに,一部施設の試験を行っており,現在,昭和51年秋操業開始を目途にウラン試験及び使用済燃料を用いた本格的な試運転(ホット試験)を行うための準備が進められている。
 このような状況のもとに,原子力委員会は,昭和50年2月25日,再処理工場の安全性確認の重要性に鑑み,「動力炉・核燃料開発事業団の再処理施設の安全性の確認に係る手続きについて」を決定し,ウラン試験開始前に再処理施設に関する設計及び工事の主要事項及び試験運転計画について安全性を確認すること,ホット試験開始前に試運転計画について安全性の確認を行うこと及び昭和41年7月7日の原子力委員会決定に基づく低レベル廃液の海への放出に係る詳細な審査を実施すること等の措置を講ずることにより,再処理施設の安全の確保に万全を期するとしている。さらに,再処理施設周辺の環境モニタリングについても,原子力委員会は,モニタリング計画及びモニタリング結果の評価を行うため,昭和49年12月「環境放射線モニタリング中央評価専門部会」を設置し,調査検討を進めてきたが,昭和50年5月,同部会は,モニタリング計画の審議を終了した。


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