4 核燃料に関する研究開発

 国のプロジェクトとして進められている新型転換炉および高速増殖炉の開発の一環として,これらの新型動力炉に用いられるウラン・プルトニウム混合酸化物系燃料の研究開発を動力炉・核燃料開発事業団が中心となってひきつづき実施している。すなわち,高速増殖炉の原型炉の燃料について,ペレットの物性試験,耐久試験,照射試験を行なうとともに,新型転換炉の原型炉の燃料について燃料集合体の試作試験および伝熱流動研究,耐久試験を行なった。なお,同事業団東海事業所の高速増殖炉燃料製造ラインは,昭和47年11月から高速実験炉用のウラン・プルトニウム燃料の製造を開始し,また,新型転換炉燃料製造ラインは,重水臨界実験装置(DCA)用ウラン・プルトニウム燃料の製造を行なっている。
 このほか同事業団大洗工学センターでは,照射後の燃料集合体等の解体,検査等を行なうための燃料集合体検査室(FMF)の建設が進められている。
 一方,日本原子力研究所大洗研究所では,ウラン・プルトニウム混合炭化物系燃料等に関する研究を行なうための燃料研究棟の建設を進めている。
 プルトニウムの軽水炉への利用技術については,米国で進められているEEI計画に電気事業者がひきつづき参加しているほか,プルトニウム燃料の照射後試験が動力炉・核燃料開発事業団で,また,炉物理特性に関する研究が日本原子力研究所で行なわれた。


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