第7章 動力炉開発
§3 新型転換炉の開発

2 原型炉の建設

 原子力委員会は「新型転換炉評価検討専門部会」を設置して原型炉建設の具体的計画について評価検討を行なった結果,昭和44年10月原子力委員会は,昭和45年度に同原型炉の建設を着手することが適当である旨決定を行なった。
 これにもとづき動力炉・核燃料開発事業団は昭和45年3月,内閣総理大臣あて原子炉設置許可申請書を提出,昭和45年11月,内閣総理大臣により設置が許可された。早速,動力炉・核燃料開発事業団は福井県敦賀市において整地工事を開始するとともに,機器の製造についての発注準備,契約交渉をすすめた。
 機器の契約については,昭和46年に入って交渉がすすめられ,価格の点でメーカーと折り合いがつかず交渉は難行したが昭和46年6月ようやく妥結に達した。
 昭和46年度には,原子炉本体機器,タービン発電機等の契約が行なわれる一方,整地工事および主建屋基礎堀削,放水口,放水路トンネル等の土木工事がすすめられた。


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