II 原子力委員会等の計画および方針

3 高温ガス炉懇談会の設置について

 昭和45年8月6日
原子力委員会決定

1 設置の目的
 原子炉の熱を発電のみならず,製鉄,化学工業用プロセスヒート,海水脱塩,地域暖房用等に用いるいわる原子炉の多目的利用は,エネルギー多消費産業へのエネルギー供給の合理化,大気汚染の防止など大きな効果が期待され,その実現に対する要請が高まりつつある。
 原子炉の多目的利用の実現のためには,原子炉から得られる熱エネルギーの利用技術や立地上の問題など解決すべき多くの問題があるが,まず製鉄に直接利用可能な冷却材温度が得られる高温ガス炉の技術的実現性について見通しを得ることが必要である。
 この観点から,原子力委員会としては,製鉄用高温ガス炉の開発上の技術的問題点とその解決の見通しおよびその関連諸事項について検討するため,関係各界の有識者の意見を聴取することを目的として本懇談会を設置する。

2 審議事項
(1)製鉄用高温ガス炉の開発上の技術的問題と解決の見通し
(2)製鉄用高温ガス炉の多目的利用上の技術的問題と解決の見通し
(3)高温ガス炉の製鉄等への利用の技術的経済的効果
(4)その他関連事項

3 審議期間
 懇談会は昭和45年度中に審議を終えることを目途とする。

4 構成員
 下記のとおりとするが,必要に応じ専門家の出席を求め意見を聞くこととする。
 高温ガス炉懇談会構成員(50音順)

 (以上18名)


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