§3 日本原子力発電(株)敦賀発電所

 原電では,東海発電所につづいて,福井県敦賀市に原子力発電所を建設することとし,41年4月,内閣総理大臣により原子炉施設の設置が許可され,現在,建設工事がすすめられている。
 同発電所には,BWRが採用され,熱出力は97万キロワット,電気出力は32万2,000キロワットである。
 燃料装荷は44年9月,運転開始は同年12月の予定である。総工事費は324億円,発電原価はキロワット時あたり初年度3円15銭,耐用年間平均2円63銭と見こまれている。41年5月,米国のゼネラル・エレクトリック(GE)社およびゼネラル・エレクトリック・テクニカル・サービス(GETSCo.)社と一括発注方式による建設契約が締結された。
 建設工事については,41年度に敷地の整地,山側斜面の擁壁,海洋岩壁,浄水場,放水路等の建設工事が行なわれ,42年度は取水路,二次格納施設およびタービン建屋の基礎部分の土木工事等が行なわれた。43年度に入り,工事は最盛期を迎え,建築関係工事の大半を終了した。とくに,43年11月中旬に実施された原子炉圧力容器の吊込みを境として新たな段階を迎え,原子炉圧力容器内部構造物の据付け,配線配管工事が行なわれ,また,一部については,プレオペレーション・テストが実施された。


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