§4 原子力関係機関体制問題懇談会の開催

 わが国の原子力開発利用は,原子力委員会を中心とする体制のもとに,着実に成果をあげ,すでに10余年を経過した。この間,原子力開発利用に関する情勢も進展し,最近では,原子力開発電の経済性の向上,放射線利用の普及,核燃料の民有化等,新たな段階を迎えつつあり,これらの環境をふまえて,わが国の原子力開発利用を一層強力に推進するため,原子力関係機関の体制を再検討することとし,原子力委員会は,43年3月,原子力関係機関体制問題懇談会を設置した。
 同懇談会は,原子力委員会委員のほか,学界,産業界等の有識者20名をもって構成され,これまでの審議において,まず,わが国の現在の原子力開発体制について概要の把握,ついで米国,英国等欧米諸国における原子力開発体制との比較検討が行なわれ,さらに,わが国の現体制に関する国会審議および学界,産業界,関係団体等の意見を参考としつつ,問題点の把握が行なわれた。
 懇談会は,4月現在までに11回の審議を重ねており,なお,審議を継続している。


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