IV本文参考資料

7米国原子力潜水艦ソードフィッシュ号寄港に伴う放射能調査の専門家による検討会中間報告

(昭和43年5月13日/専門家検討会報告)
1 原潜ソードフィッシュ号の寄港に伴ない実施した放射能調査のうち,5月6日午前に測定された異常数値についての専門家による検討会は,下記により行なわれたが,その検討の要旨は2以下のとおりである。
 専門家山崎 文男(☆放射長線審議会測定部会/長☆)渡辺 博信(☆放射線医学総合研究所/環境衛生研究部長☆)庄司大太郎(☆海上保安庁水路部海象/課長☆)宮氷一郎  (☆日本原子力研究所保健/物理安全管理部次長☆岡野 真治(☆理化学研究所放線研/究室☆)
 第1回検討会 43年5月9日佐世保現地調査 43年5月10日〜 12日第2回検討会  43年5月12日〜 13日第3回検討会 43年5月13日
2 第1回検討会要旨今回の調査においてえられた測定記録は,時間的・空間的にはなれた測定点において,船上におかれたGMカウンターおよび海中におかれたシンチレーションカウンターに対する計数値がほぼ同傾向の関係を示している。考えられる放射能分布について検討した結果,いずれの場合にも,上のような2つのカウンターが同傾向の測定記録を示していること,また海水中での拡散と計数値の現われ方に疑問がもたれた。
 原因を判断するには,なお詳細な調査を行なう必要があるので,放射能汚染の可能性をも含めて,十分に現地調査をすることとした。
3 現地調査現地調査においては,放射能の存在,外部よりの電波等による影響,測定器の動作等について実験,調査,検討を行ない,次のような結果が得られた。
 イ 測定機器は正常に作動するとともに,その操作方法も正しいことが確認された。
 ロ レーダーや電気溶接作業はこの測定機器に影響を与えなかった。
4 第2,3回検討会要旨
(1)まず,機器や外部要因など調べるべく,現地調査を行なったのであるが,これらについての疑問は,ほとんど解消したと思われる。
(2)つぎに,本件を放射能によるものと考えた場合には,記録の解釈には依然として困難が残るが,今後は,さらに測定結果から考えられる放射能の諸ケースを中心に検討していくこととした。
(3)なお,専門分野を拡大するために,2名増員することとしたい。


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