§3 ウラン資源の確保
2採鉱試験および製錬試験

動燃事業団においては,41年度にひきつづき,採鉱技術の確立と能率の向上をはかるため水力採鉱試験がパイプ流送に重点をおいて行なわれた。この結果,流送密度の安定化に成功し,鉱石運搬の有効な方法が確立された。
 また, わが国のウラン鉱石に適した製錬法を確立するため,39年度に人

 形峠鉱山に山元試験製錬所を建設し,採鉱から製錬にいたる一連の技術につき試験が行なわれてきたが,42年度においては,人形峠鉱山の中津河,夜次および峠鉱床の各鉱石を用いて,希硫酸浸出,シックナー,フィルタープレス,向流洗浄方式による連続処理試験が行なわれ,塩化ウラニル約10立方メートル(ウラン約900kg)が生産された。また,この連続処理試験について技術的経済的検討が行なわれた。おな,42年度は,新たに水力採鉱で採掘した鉱石の一貫製錬試験も行なわれた。


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